食と暮らしのレポート

気になる【食品添加物】食べ物に潜む物質のメリット・デメリットは?

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食品添加物と聞くと、不安に感じる人も多いかもしれません。本記事では、添加物の情報や現状を簡単にまとめました。

  • 「添加物ってあぶないの?」
  • 「これ添加物だらけ?!」
  • 「簡単に添加物のこと知りたい」

食品添加物をすべて取り除くことは難しいですが、正しい知識を持って食事の選択したいですね。

最後には、参考になった書籍も紹介します。ぜひご覧ください。

もくじ

食べ物に潜む【食品添加物】とは?

近年では、健康意識が高まり、添加物が注目され、安全性や食生活が話題になってきました。まずは基本の「き」からみていきましょう。

食品添加物の基本の「き」

食品添加物は、美味しい・安心・安全な食品をあなたの元に届ける物質。香りを付けたり、栄養を足したり、色付けしたり、長持ちさせたりしています。

食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるもの

厚生労働省「食品添加物 概要」

すべての食品添加物が必要なのかどうかは別として、保存したり、加工したりするために利用されています。

食品添加物の用途

以上のような目的で使用されていますよ。

添加物の4分類と数

4つに分かれた食品添加物の分類は、以下のとおりです。

指定添加物

既存添加物

天然香料

一般飲食物添加物

それぞれの特徴と数を見てみましょう。

【 特徴や数 】

指定添加物
  • 安全性を評価して、厚生労働大臣が指定したもの
  • 化学的合成品も天然物も含む
  • 亜硝酸ナトリウム、L-アスコルビン酸(別名ビタミンC)など
  • 475品目

(令和5年7月26日改正まで記載)

既存添加物
  • 化学合成品以外で長い食経験のある添加物
  • 例外的に、指定を受けなくても認められるもの
  • L-アスパラギン酸、ウコン色素など
  • 357品目

(令和2年2月26日改正まで記載)

天然香料
  • 香り付けを目的とした天然の物質
  • バニラ、ローズマリーなど
  • 615品目

(平成27年3月30日 消食表第139号 消費者庁次長通知分)

一般飲食物添加物
  • 一般に使用されるもの
  • 卵白、ウコンなど
  • 112品目

(平成23年1月11日更新・平成27年3月30日 消食表第139号 消費者庁次長通知分)

参考元:厚生労働省ホームページより
(令和5年2月現在 当サイト調べ)

日本で食品添加物は思った以上に多いですが、天然由来の物質も多いですね。

食品添加物がよくないってホント?

このように思いませんか?

  • 食品添加物の安全性を知りたい!
  • 体に影響はいないの?

人の体は食べ物で作られています。だからこそ、料理するあなたも食べるあなたも知っておきたいですよね。

まず、国の使用基準や評価から見ていきましょう。

食品添加物の安全性と使用基準

認められる添加物は、原則として厚生労働大臣が指定したもの。

食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。

厚生労働省『食品添加物の安全確保』

添加物として利用しているうちに、「アレ?おかしいぞ」と使用が停止になることもあります。

リスク評価・安全確保のための取り組み

リスク評価は、ADI(1日摂取許容量)という基準で健康への悪影響がないかを判断。

ADI:1日の摂取許容量の基準健康を害さないとされる許容量

食品添加物として認められた後も、調査をして、経過を追っています。

知りたい添加物メリットデメリット

食品添加物は、国が厳重に管理していることが分かりました。が、いくつかメリットデメリットを抑えましょう。

メリットとデメリットを知ると、個人個人が選択肢の幅が広がります。

メリット5選

食品添加物は、すべてが悪いものではありません

メリットの例を挙げると、

  1. 便利で、手早く料理できる
  2. 保存性が高く、食材が長持ちする
  3. 見た目がキレイ
  4. 味や香りを魅力的にしてくれる
  5. 低価格で購入しやすい

以上のような点で、私たちの食生活を支えてくれています。

昔から使われている食品添加物もあって、その恩恵は大きいものです。

例えば、

  • 豆腐を固めるにがり(塩化マグネシウム)
  • こんにゃくを固める水酸化カルシウム
  • ようかんなどを固める寒天
  • あく抜きやふくらし粉として重曹(炭酸水素ナトリウム
  • 酸化防止にアスコルビン酸(ビタミンC)

など

食品添加物が無かったら、日本の食生活は充実していなかったかもしれません。

次にデメリットです。

デメリット4選

食品添加物にはデメリットもあります。必ずしも必要なものばかりではありません

種類によっては、体によくない影響を与えたり、味覚が変化することもあるのです。

順番に見ていきます。

検証の課題

安全性を担保する実験は、小動物で調べて、人にどんな影響があるのかは推測です。

日本では、リスク評価がされていますが、複数のいろんな添加物を一緒に食べるとどうなるか分かっていません。のちに分かる事実もあるのです。

不可欠な栄養素のバランス

食品添加物をとりすぎると、体に不可欠な栄養素を吸収しにくくなったり、必要量以上になったりします。栄養のバランスが崩れることで、体に影響を及ぼす可能性があるのです。

個人差がある

実際に、添加物に反応して、体の調子がわるくなる人はいます。症状や強さには、個人差があり注意が必要です。

今の食環境では、添加物はすべて取り除くのは難しいけれど、ちゃんと考えて個人にあった食べ方・選び方は大切ですね。

見えない食品表示

食品表示方法で、消費者には見えない食品添加物もあります。私たちが知らない添加物も隠れているという意味で、添加物が気になる方は覚えておきたいポイントです。

食品添加物と上手に付き合うポイント

現在では、すべての食品添加物を避けることは難しい環境です。

食品添加物は、必要なものVS必要でないものがあり、完全に避けるが困難であることを考えると、上手に付き合う必要があるでしょう。

もちろん、医者から特定の添加物を避けるように言われている人は避けてくださいね。

ただ、一般の消費者としては、なくていい食品添加物ならいらないという心情ではないでしょうか?

数冊の書籍を参考にして、以下にポイントをまとめました。ご覧くださいね。

食品添加物との付き合い方

添加物を気にする人や気にしない人など、いろいろな考えの方がおられると思います。生活スタイルに合わせて、選択してくださいね。

  1. 裏の表示をチェック
    →添加物を知る
  2. 安いものには理由がある
    なぜ?と疑問を持つ
  3. 素材に近いものを選ぶ
    →たとえば、添加物だしパウダーよりカツオ節
  4. 食品添加物量や食べる回数を減らす
    →たとえば、毎日より週に3回
  5. できるだけ自炊する
    →生活に合わせて自炊
  6. 完全にやめなくてよい
    →たとえば、ときどきは添加物の恩恵を受ける
  7. 宅食や無添加の専門家を頼る
    →たとえば、ネットスーパーや宅食など利用する

できるだけ避けたい・減らしたい食品添加物

添加物を減らしたい人は、要チェックです!

やっぱり、これだけは避けたい・減らしたい添加物です。

  • 亜硝酸ナトリウム(発色剤)発がん性物質トロソアミン発生
  • 亜硫酸ナトリウム(酸化防止剤)発がん性、気管支けいれん
  • 次亜塩素酸ナトリウム(漂白・殺菌)毒性が高い
  • タール色素(着色料)発がん性、ホルモン・免疫系乱れ
  • 防カビ剤(防カビ)発がん性、輸入柑橘系
  • 安息香酸ナトリウム(保存料)ビタミンCに反応すると発がん性物質ベンゼン発生
やっぱり気になるその他の添加物メモ
  • ソルビン酸・ソルビン酸カリウム(抗菌性を持つ保存料)
  • たんぱく加水分解物(味を魅力的にする)
  • 臭素酸カリウム(パンの膨張・食感)
  • グルタミン酸ナトリウム(アミノ酸等)
  • カラギーナン(増粘多糖類)
  • サッカリン(合成甘味料)
  • アスパルテーム(合成甘味料)

……

参考書籍の紹介

食品添加物について、もっと詳しく知りたい方にオススメの書籍です。

ベストセラー『 食品の裏側―みんな大好きな食品添加物

著者の安部 司さんは、添加物を売っていた元セールスマン。「添加物の神様」とよばれていました。

中立な立場裏事情を教えてくれます。添加物のよいところもよろしくないところも、隠さず書かれている印象です。

製造過程を知っている製造会社の一部の方は、自社商品を買わなかったといいます。阿部さん自身も家族には食べさせなかったこともあると著書内で教えてくださいました。食品添加物を混ぜる現場を知っていたら、食欲が失せるのでしょうか。

大事だと思ったメモ

「日本の食卓が壊れる」かもしれないと懸念されていました。

本当の食事の味を守りたいと、食育も大事に考えておられます。

「いただきます」という、感謝の気持ちを忘れてはいけない。

食育考えているママさんも、こうやって、子どもたちに伝えたいと共感できるのではないでしょうか?

詳しい内容は本書をお読みください。他の本にはない現場のリアルも分かります。

▶安部さんの続編書籍

Dr.白澤のゆる無添加のすすめ やっぱり心配 添加物と超加工食品

著者は、お茶の水健康長寿クリニック医院長である白澤 卓二 医師。筆者も中立な立場で教えてくれます。

避けた方が良い添加物や、なぜ?避けた方が良いのか、医師の見解や根拠が分かります。分かりやすい食品ラベルの見方やレシピも嬉しい1冊です!

本を読んで思ったこと

ゆるくしつつも食品添加物は適量で!
グレーな食品添加物はできるだけ控えたい……

合わせて読みたい書籍

【最新ポケット版】農薬・添加物はわが家で落とせた
著者は、元東京都消費者センター試験研究室長 増尾清さん。食材の特徴や選び方、下ごしらえ方法などを、食材別に分かりやすく教えてくれます。

参考サイト紹介

まとめ

食品添加物を知って、あなたに合った選択で、食生活を充実させてください。

  • 食品添加物は国が基準を設けて安全を管理している
  • 添加物にもメリット・デメリットがある
  • 消費者が知らない製造会社や商社のリアルもある
  • 食品添加物をとるかとらないかの、選択は自由
  • めざしたい 食品添加物
  • 食事への感謝を忘れない

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もくじ